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爆雷とソナーのシナジー効果が存在するのかどうかについて調べる。ソナー以外の非爆雷装備をみつけて、そのダメージ計算式がどうなるかによって、爆雷とソナーに相乗効果があるのか調べる。
はじめに
ソナーで潜水艦を探知し、爆雷で潜水艦に攻撃するというのが第二次世界大戦での対潜攻撃であった。なので、同じ対潜装備であったとしても役割が違うのではないのか、二つ装備することでシナジー効果が発生するのではないのかと言われてきた。今回はこのシナジー効果があるのかどうか調べていくことにする。
結論を簡単に書くと、爆雷とソナーのシナジー効果は『有る』と言っても全くの間違いではないし、『無い』といっても間違いではない。これだけ見ると、逆に混乱してしまうので、これから実験結果と結論の詳細について書いてく。
おさらい
対潜攻撃計算についておさらいしていく。前回の『昼戦における対潜水艦戦闘に関する再確認と考察』を読んでいただいた方はここは飛ばしてもらってかまわない。まだの方はこちらから前回の記事に行けます。
対潜攻撃力計算式
爆雷装備時:攻撃力 = (艦の対潜値/3 + 30 + 1.3*爆雷対潜値) * (1+ 非爆雷対潜値/10)*状態係数*残弾係数*昼戦乱数*クリティカル係数
爆雷非装備時:
攻撃力= (艦の対潜値/3 )* (1+ 非爆雷対潜値/10)*状態係数*残弾係数*昼戦乱数*クリティカル係数
最終ダメージ = 攻撃力 – 敵装甲値*(攻撃力/(2*攻撃力+0.5*敵装甲値))
駆逐艦・軽巡洋艦の計算式は上記の通りである。
前回の、実験Ⅰ~Ⅲの総合的な結論は、ソナー+ソナーや爆雷+爆雷と装備するよりも、爆雷+ソナーのが与ダメージ値が高くなるということであった。爆雷で基礎ダメージを作って、ソナーでダメージを引き出すのがもっとも効率が良かった。
実験方法
実験につかう装備
爆雷+ソナーは高い効果を生み出した。爆雷+ソナーははたしてシナジー効果があるのだろうか。その疑問を解決するために、「爆雷+ソナーではない他の対潜装備」で「爆雷+ソナー」と同じ計算式になれば、爆雷+ソナーにはシナジー効果は無いのではないかと考えた。そこで、爆雷とソナー以外の日本鯖で実装されている対潜装備について考えてみたが、なかなか思い浮かばなかった。だがちょうどいいところに、装備が転がっていた。
G7a魚雷 – 雷装+6 命中+3 対潜+3 射程:短 カテゴリー:魚雷
対潜がついた魚雷があったのだ。改装ティルピッツの初期装備である。
爆雷+G7a魚雷のダメージが、爆雷+ソナーと同じ計算式でもとめられるならば、爆雷とソナーに特別な相乗効果はないと言える。
-補足-
魚雷なので直接潜水艦に攻撃するものだから、当初は爆雷枠として考えていた。
しかし実際のダメージが想定していたのと全く違い、非爆雷枠として計算したら当てはまった。
装備ソートで対潜装備になければ、非爆雷装備として計算されるようである。
実験に使う艦隊
前と同じく、自艦隊にはジャッカルを用いる。
爆雷は「先進型爆雷投射機」で、非爆雷には「G7a魚雷」と搭載する。LVが若干あがったっことで、素の対潜が+1ふえているが計算に考慮してある。
敵艦隊も前と同じ、フレンド演習のLV2アルバコア(装甲値10)
理論上のダメージ値
実際にダメージ値を調べる前に、計算式から導き出される理論上のダメージ値をあらかじめ算出しておく。
状態係数、残弾係数、クリティカル係数は1.0とする。昼戦乱数:0.89~1.22
攻撃力 = (艦の対潜値/3 + 30 + 1.3*爆雷対潜値) * (1+ 非爆雷対潜値/10)*状態係数*残弾係数*昼戦乱数*クリティカル係数
先進型爆雷投射機の対潜値は10で、G7a魚雷は3である。ジャッカルの素の対潜値は59である。これをあてはめると
最大攻撃力=107.133 最小攻撃力=81.466
となる。これを最終ダメージ計算式にはてはめる。敵の装甲は10である。
最終ダメージ = 攻撃力 – 敵装甲値*(攻撃力/(2*攻撃力+0.5*敵装甲値))
最大ダメージ=94.51 最小ダメージ=67.67
どこかのタイミングで、小数点以下の処理がおこなわれるので、誤差は1程発生するものとする。
実際のダメージ値
以下が、実際におこなった結果である。
理論値:68.05~95.04
回数 | 爆雷+魚雷 | |
1 | 94 | 反航 |
2 | 89 | 同航 |
3 | 82 | 同航 |
4 | 85 | 有利 |
5 | 84 | 同航 |
6 | 77 | 同航 |
7 | 69 | 有利 |
8 | 90 | 同航 |
9 | 81 | 同航 |
10 | 93 | 同航 |
ここで、LVが変わって対潜値が変化しているので、もう一度再計算した理論値のダメージを書いておく。
理論値:68.16~95.12
11 | 94 | 同航 |
12 | miss | 同航 |
13 | 73 | 同航 |
14 | 86 | 同航 |
15 | 74 | 同航 |
16 | 89 | 有利 |
17 | 96 | 同航 |
18 | 86 | 同航 |
19 | 71 | 同航 |
20 | 83 | 反航 |
21 | 86 | 同航 |
22 | 82 | 同航 |
23 | 82 | 同航 |
24 | 74 | 同航 |
25 | 92 | 同航 |
26 | 77 | 有利 |
27 | 85(128) | 同航 |
28 | 69 | 同航 |
29 | 69 | 有利 |
30 | 73(109) | 同航 |
17番が理論値よりも大きい96となった。海外のサイトでも最終ダメージ後に数値を切り上げているので、どうやら最終ダメージ値を切り上げで良いみたいであるので、理論値のダメージ範囲は69~96となる。よって理論上のダメージ範囲に収まっている。
切り上げは、最終ダメージ計算後におこなっている。今回の実験では攻撃力計算後はどうなっているかは算出できなかった。
最終ダメージ = ceil(攻撃力 – 敵装甲値*(攻撃力/(2*攻撃力+0.5*敵装甲値)))
これがいまのところ有力であるとおもわれる式である。
27、30番はクリティカルである。サンプルが2つしかないが、クリティカルはダメージ1.5倍となるが、小数点がでたときは切り捨てを行っているようである。
サンプル数としてはやはり、まったくあてにならないレヴェル
あと、T有利、同航、反航、T不利は対潜ダメージに影響してないように見える。
まとめ
前回の実験Ⅰと今回の実験から、爆雷+ソナーと爆雷+魚雷のダメージ計算式は同一であった。つまり、爆雷+ソナーだけにシナジー効果が作用することはない。爆雷+魚雷の装備と同じ計算式でダメージ値がでてしまう以上、爆雷とソナーの間には特別な関係性はない。しかし、だからと言ってシナジー効果が全くないと断言できるわけでもない。人によって、どこまでがシナジー効果と言えるのか不明確なことだ。爆雷だけ、非爆雷だけのときよりも、爆雷+非爆雷だとダメージが跳ね上がる以上、これをシナジー効果だと言っても間違いではないと思う。非爆雷の装備が現状ほとんどなく、ほぼソナーである現状では、非爆雷=ソナーと考えるのも仕方ないことだと思う。爆雷+非爆雷(ソナー)でダメージが跳ね上がることをシナジーと定義づける人には、爆雷とソナーにはシナジー効果があると言う人もいるかもしれない。逆に、もっと厳密に考える人からすると、爆雷+ソナーには特別な効果はない。爆雷+非爆雷はダメージがはねあがるので、爆雷+非爆雷にはシナジーがあると言うかもしれない。さらに厳密な人からすると、どこにもシナジー効果は無いと言うだろう。どれをシナジー効果と定義するかで、結論が変わってくる。なので、冒頭で述べたように、爆雷とソナーのシナジー効果は『有る』と言っても全くの間違いではないし、『無い』といっても間違いではないと言えるのである。
定義を最初にしておけば良かった。定義、表現の問題になってしまった。だが「爆雷+ソナー”だけ”にシナジー効果がのる」これだけは、明らかに間違っている。爆雷+ソナーにはシナジー効果は無いが、爆雷+非爆雷の対潜装備にはシナジー効果があるという定義の仕方と、まったくシナジー効果は見られないという定義の仕方でもどちらの解釈でも不自然ではないと思う。
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コメント
いい記事でした 日本語の情報は少ないので助かります